ものづくり技術者育成支援事業 特色GP
創造性豊かな技術者を志す学生の連携による教育プログラム
ものづくりを支える工学力教育の拠点形成
「ものづくりを支える工学力教育の拠点形成(以下、工学力育成プログラム)」は、ものづくりを重視して創造性を育成する“学生参加型”の教育プログラム。新潟大学、長崎大学、富山大学の3大工学部が協力して開発し、成果を内外に発信しようというものだ。「工学力」というキーワードは「つくる力」と「学ぶ力」の結合によって育まれる「真の創造性」を意味する。
工学力育成プログラムの実施は平成15年度からスタートしており、創造工学センターの設置や3大学が持ち回りで実施する「学生ものづくり・アイディア展」など、これまでさまざまな取り組みが行われている。
工学部で学ぶ学問を”ものの創造”に結びつける能力に。
学科も学年も超えたチーム編成の“ものづくり”
さまざまな取り組みの中で、今回特にクローズアップしたいのは、工学力育成プログラムの開発によって生まれた「創造工学特別実習」。これは、ものづくりにとって重要なアイディア発想力、問題解決能力、プレゼンテーション能力を養うために、講義と演習を組み込んだものづくり教育で、講義の部分については3大学がインターネットで共有できるようになっている。この科目の大きな特徴というのが、一つの課題に学生たちが学科や学年の壁を越えてチームで取り組むという学科・学年横断型のものづくり教育だ。テーマは学生が自由な発想で提案。平成17年度には72名の学生が12テーマに分かれて作品制作に取り組んだ。
「へえ~!」が、続出!ものづくりアイディアコンテスト
昨年12月、3大学の学生たちが取り組んできたものづくり教育の成果を発表する「第3回学生ものづくり・アイディア展in富山」が開催された。この催しは「ものづくりアイディアコンテスト」と「創造工学シンポジウム」の2部構成で実施。第1部の「ものづくりアイディアコンテスト」には、富山大学工学部が22点を発表。そのうち「創造工学特別実習」の作品が半数以上を占めた。このほか、新潟大学、長崎大学からの出店作品数は8点で、合計30点の作品が発表された。各作品は、参加教職員が、アイディア・実用性・努力の観点で評価。さらに、参加学生の投票による人気作品賞も選定された。