実学-学術的な知見からものづくりに貢献する-
実学-学術的な知見からものづくりに貢献する-
高精度加工・高生産性の実現
私達の研究室では200トンおよび400トンの油圧プレス機を用いて6000系(アルミ建材などに使用される)や7000系(自動車や航空機に使用される)の熱間押出加工の研究を行っています。特に製品の品質に大きくかかわる割れやむしれといった表面欠陥がどのようなメカニズムで発生するのかを研究しています。
各種熱間摩擦試験によるトライボ特性評価
熱間時などの高温の加工では、トライボロジー(摩擦や摩耗)の現象を正確にとらえることが難しいことが問題となっています。そこで、私達の研究室では熱間塑性加工用の摩擦試験機を開発し、熱間塑性加工時のトライボ特性評価を行っています。この技術を応用することで、シミュレーション技術や工具表面での摩擦特性技術の向上を図ることができます。
マイクロ押出加工および微細加工工具用テクスチャの開発
近年、スマートフォンやパソコン、医療機器などの分野で微細で高精度な部品の需要が高まってきています。そこで私達の研究室では、通常のスケールの加工だけでなく、マイクロスケールの機械加工や塑性加工に取り組んでいます。
白鳥 智美教授
Tomomi SHIRATORI
略歴
2019年10月 富山大学 学術研究部工学系 ナノ・新機能材料学域 ナノマテリアル・システムデザイン学系 教授
学位・資格等
2017年3月 博士(工学)ー首都大学東京
専門分野
塑性加工、マイクロ加工、可視化、デジタルエンジニアリング、システムデザイン
主な業績
表彰
2021年11月 素形材産業技術賞、経済産業省製造産業局長賞 受賞
2019年 6月 型技術協会 型技術論文賞 受賞
2018年11月 新価値創造展 新価値創造賞(大賞)受賞 (3年連続)
2017年11月 新価値創造展 新価値創造賞(大賞)受賞 (2年連続)
2016年11月 新価値創造展 新価値創造賞(大賞)受賞
2016年 5月 日本塑性加工学会 技術開発賞 受賞
助成金獲得実績
2021年 4月 : 令和3年度 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
「ナノ周期構造付きせん断工具によるアモルファス電磁鋼板のせん断変形メカニズム」
2021年 4月 : 2021年度自転車等機械振興事業に関する補助金
「モータの低鉄損化を可能とするナノメートル先鋭化工具による鉄心せん断加工技術の開発」
2021年 4月: 令和3年度戦略的基盤技術高度化支援事業
「電動化社会を支える、モータ向け電磁鋼板せん断加工用の先鋭化高硬度工具の開発」
2020年11月: 天田財団
「フェムト秒レーザ・ナノ周期構造化せん断工具の凝着摩耗低減メカニズム解明」
2020年 9月: 公益信託飴久晴富山県内大学等研究助成基金
「塑性加工および切削加工用ダイヤモンド工具へのナノテクスチャ付与による凝着低減高耐久工具の開発」
2020年 5月: 令和2年度(第37回)公益財団法人富山第一銀行奨学財団「研究活動に対する助成」
「モータ高効率化に向けたゼロクリアランス工具による磁区影響範囲限定効果の解明」
2020年 4月: 令和2年度戦略的基盤技術高度化支援事業
「電動化社会を支える、モータ向け電磁鋼板せん断加工用の先鋭化高硬度工具の開発」
プロフィール
長野県 諏訪市出身
高野登講師
Noboru TAKANO
略歴
2017年12月 富山大学 大学院理工学研究部 ナノ・新機能材料学域 ナノマテリアル・システムデザイン学系 講師
2015年12月 富山大学 大学院理工学研究部 ナノ・新機能材料学域 ナノマテリアル・システムデザイン学系 助教
2006年04月 富山大学 大学院理工学研究部 ナノ・新機能材料学域 ナノマテリアル・システムデザイン学系 助手
学位・資格等
博士(工学)
専門分野
精密加工、微細加工
船塚達也助教
Tatsuya FUNAZUKA
略歴
2018年10月 – 現在 富山大学 学術研究部工学系 助教
2018年4月 – 2018年9月 富山大学 大学院理工学研究部(工学) 研究員
2015年4月 – 2018年3月 富山大学 大学院理工学教育部 数理・ヒューマンシステム科学専攻
2013年4月 – 2015年3月 富山大学 大学院理工学教育部 機械知能システム工学専攻
2009年4月 – 2013年3月 富山大学 工学部 機械知能システム工学科
学位・資格等
博士(工学)、プレス機械作業主任者
専門分野
塑性加工、マイクロ加工、プロセストライボロジー
主な業績
2015年8月から2017年5月まで、Northwestern University (Chicago, US)にVisiting Ph.D Studentとして留学。
受賞
・2022年度日本塑性加工学会新進賞
助成金獲得実績
・軽金属奨学会「教育研究資金・研究補助金」2019~2021年度
研究代表者「7075アルミニウム合金の熱間押出加工におけるダイスコーティングの適用」
・日本塑性加工学会「若手研究者研究助成」 2020~2021年度
研究代表者「7000系アルミニウム合金の熱間前後方押出し摩擦試験におけるトライボ特性評価」
・一般社団法人 山中政夫記念会 「『塑性加工に関する研究』についての助成事業」 2020~2021年度
研究代表者「マグネシウム合金のマイクロ後方押出し鍛造加工における微細管成形に関する研究」
・公益財団法人天田財団 2021年度 奨励研究助成(若手研究者枠)
研究代表者「ナノテクスチャ工具を利用したマグネシウム合金のマイクロ微細管成形技術の実現」
(海外渡航・国際交流など)
・軽金属奨学会 海外交流補助金 2018年度 WCMNM2018での講演
・大澤科学技術財団 国際交流の助成 ICFG2019での講演
・公益財団法人天田財団 国際会議等参加助成(若手)ICTMP2021での講演
・NIMS 連携拠点制度 2020-2021年度 協働研究者
「医療用金属のマイクロ鍛造加工の結晶構造解析と工具表面特性の影響」
プロフィール
工学科機械工学コースの助教の船塚達也(ふなづかたつや)と申します。私はアルミニウム合金の押出加工などの塑性加工の研究を行っております。富山県はアルミニウム産業が全国トップレベルと盛んで、研究を通して学術的な知見から富山県が誇るアルミニウムの押出加工などの研究を学生と一緒になって研究しております。
私が所属する機能材料加工学講座では、先生方の熱心な指導の下、目標とする製品に起こる現象やそのメカニズムの解明に向けて一生懸命に考えることで、ものづくりの楽しさや加工の難しさを勉強しています。学生が思いっきり勉学や研究に励むことができるように尽力したいと思います。また、博士課程のときに2年間アメリカの大学に留学させていただきました。留学中、様々な研究者と交流し、たくさんの経験をさせていただきました。この経験を活かして国際的に研究の幅を広げ、留学に興味のある学生の後押しをしたいと思います。
沖田真吾技術職員
Technical staff
略歴
2009年3月 国立大学法人 富山大学 機械知能システム工学科 卒業
2011年4月 国立大学法人 富山大学 技術職員 採用
学位・資格等
学士(機械知能システム工学)
第1種安全衛生管理者 プレス作業主任者 玉掛け技能講習修了
専門分野
機械工学