富山大学工学部 生命工学コース 生体機能性分子工学 Biofunctional Molecular Chemistry

生体機能性分子工学

富山発新薬を!

研究紹介

天然アルカロイドおよび毒ガエルアルカロイドの合成とニコチン受容体に対する評価

中南米あるいはマダガスカル島に生息するカエルの皮膚抽出液中に含まれるアルカロイドは、構造化学的多様性から合成化学者の興味を惹きつけています。

我々の研究室では、これらアルカロイド類の合成研究を継続して行なっており、さらに合成アルカロイド類がニコチン受容体に対して顕著な生物活性を示すことを明らかにしています。(薬学部、John Carroll Univ.Kentucky Univ.との共同研究)

毒ガエルアルカロイドのみならず、海洋産アルカロイドや植物由来アルカロイド等の合成研究も行っています。

酵素阻害に基づく新規抗がん剤の開発

生体内酵素、特にある種の還元酵素には、様々な固形がんにおいて発現上昇していることが知られており、これら酵素のがん細胞における役割(増殖や抗がん剤に対する抵抗性の獲得等)が明らかになりつつあります。我々の研究室では、これら酵素阻害に基づく新規でユニークな抗がん剤の開発研究を行なっています。(岐阜薬科大学、産業医科大学との共同研究)

栄養飢餓選択的毒性を指標とした新規抗がん剤の開発

がん細胞は栄養飢餓状態に陥ると異なるメカニズムを駆使して生存しようとします。腫瘍血管新生は生存戦略の一つとして認知されており、腫瘍血管新生阻害に基づく抗がん剤は大きな成功を収めています。一方、代謝機構を大きく変化させて栄養飢餓状態でも生存可能なメカニズムが明らかになり、このような腫瘍細胞程、悪性度・転移能共に高いことから、我々の研究室では栄養飢餓選択的毒性を指標とした新規抗がん剤の開発研究を行なっています。(和漢医薬学総合研究所、医学部との共同研究)

慢性疼痛治療薬の開発

神経因性疼痛などの慢性疼痛は、本来の疼痛意義である組織障害の警告という意味は既に失われており,苦痛としての痛み自体が障害となり患者の生活の質(QOL)の著しい低下が引き起こされます。我々の研究室ではこのような慢性疼痛に対する治療薬開発として、2つのアプローチにより行なっています。すなわち、1)脳下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)の受容体であるPAC1受容体アンタゴニストおよび2)T型(低電位活性化型)Ca2+チャネル (T-channel) のサブタイプの1つであるCav3.2阻害剤の開発研究を行なっています。(生命工学、近畿大学薬学部、扶桑薬品との共同研究)

フコシダーゼ、ラムノシダーゼ阻害剤の開発

フコースやラムノースのようなL糖の加水分解酵素であるフコシダーゼ、ラムノシダーゼの阻害剤は、結核菌に代表される細菌類の増殖に関与していることが示唆されています。我々の研究室ではこれら糖代謝酵素の阻害剤が新たなメカニズムの抗菌剤になり得るとの考えから、これら阻害剤の開発研究を行なっています。(付属病院薬剤部との共同研究)

セリンラセマーゼ阻害に基づく脳神経変性疾患治療薬の開発

脳内におけるD-セリンは内在性のNMDA受容体コアゴニストとして機能し、NMDA受容体の活性制御に関わっています。また、NMDA受容体の過剰活性化などの興奮毒性が、神経細胞死による神経変性疾患の進展に関わる共通機構と考えられています。一方、脳内D-セリンの90%以上はセリンラセマーゼによりL-セリンから合成されることから、本酵素の阻害剤は新たな脳神経変性疾患治療薬になり得ると考え、その阻害剤の開発研究を行なっています。(医学部、昭和大学薬学部との共同研究)

新規香料の開発

香料は、食品添加物(フレーバー)や化粧品香料(フレグランス)として人の生活を豊かにする嗜好品、アイテムとして用いられています。一般に香料は、多数の化合物を調合して作成されるため、新たな香料候補化合物の合成は、調合の幅を広げるものであり興味深いことです。我々の研究室ではこのような新規香料候補化合物の合成にも取り組んでいます。(富山県立大学との共同研究)

メンバー紹介

豊岡 尚樹

豊岡 尚樹教授

Naoki TOYOOKA, Professor

略歴

近畿大学薬学部卒業、近畿大学大学院薬学研究科博士課程修了、富山医科薬科大学薬学部助手、富山大学大学院医学薬学研究部准教授、富山大学大学院理工学研究部教授、現在に至る

学位・資格等

薬学博士

専門分野

有機合成化学,医薬品化学

岡田 卓哉

岡田 卓哉助教

Takuya OKADA, Assistant professor

略歴

富山大学工学部 卒業、同大学院理工学教育部 修士課程 修了、同大学院生命融合科学教育部 博士課程 修了、同大学院理工学研究部 助教、現在に至る

学位・資格等

博士(工学)

専門分野

有機合成化学、医薬品化学

学生

学生2019年10月 現在

プロフィール

大学院 生命融合科学教育部 先端ナノ・バイオ科学専攻 (博士課程)

 D2 高島 克輝:有機合成化学界の山崎賢人、日本薬学会所属

 

大学院 理工学教育部 生命工学専攻 (修士課程)

 M2 乾 貴信

 M2 山本 太雅

 M1 尾崎 宇統

 M1 西川 裕也

 M1 横山 彗太

 

工学部 生命工学科

 B4 池田 隼人

 B4 石川 千浩

 B4 金山 大介

 B4 児玉 有理

 

研究生

   Lanke Prudhvi

 

 

 

研究業績

天然アルカロイドおよび毒ガエルアルカロイドの合成とニコチン受容体に対する評価

論文・発表

著書・編著

酵素阻害に基づく新規抗がん剤の開発

論文・発表

栄養飢餓選択的毒性を指標とした新規抗がん剤の開発

慢性疼痛治療薬の開発

論文・発表

フコシダーゼ、ラムノシダーゼ阻害剤の開発

セリンラセマーゼ阻害に基づく脳神経変性疾患治療薬の開発

新規香料の開発研究

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