富山大学工学部 電気電子工学コース 動的システム・ロボティクス研究室 Dynamical Systems and Robotics Laboratory

動的システム・ロボティクス研究室

Systems Sleuth

研究紹介

分散・協調エネルギー需要供給ネットワーク

分散的な意思決定を束ね、公共の利得確保を保証するための制御理論を目指しています

太陽光発電や風力発電などの新たなエネルギー供給源、固定や車載の蓄電池といった需給調整機器、そしてデマンドレスポンスに代表される我々消費者の新たな参加形態、これらを統合的に運用できる新たなエネルギー需要・供給ネットワークの実現を目指して JST CREST 分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開プログラムに参加しています。ここでは、需要者と供給者の利己的・戦略的な分散意思決定を束ね、公共利得の確保を保証するための新たな制御理論の構築を追求しています。

JST CREST 分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開

足首専用拘縮防止ストレッチング装置の開発

現在まで機械化が難しかった足首関節用のストレッチング装置を開発しました

  • ギブス固定や長期寝たきり状態により足首の拘縮が起きます。
  • 特に高齢者が手術後に足首を動かさないと拘縮が起き、 最悪の場合「寝たきり」になる事があります。

これを防ぐための理学療法士が行う関節ストレッチングが以下の動画です。

  • ストレッチングは1日忘れると、元に戻すのに18日リハビリが必要と言われています。

我々の研究室ではこの施術の機械化をこころみました。

特長・使用例

  • 足首の拘縮防止以外にアキレス腱及び下腿三頭筋や大腿二頭筋などのストレッチが行え、長時間同じ姿勢による足のむくみなどにも効果が期待できます。
  • 負荷設定や体格、足首角度を使用者に合わせて調整できるので無理のないリハビリが可能です。
  • 設定した負荷でストレッチしますが違和感や痛みを感じた時は、即座に緊急停止する事が出来ます。

これからの利用イメージ

超音波を利用した世界最高速度の時間分解能を持つ気体センサの発明

超音波を利用した世界最高速度の時間分解能を持つ気体センサの発明

  • 超音波(400 kHz)を利用した世界最高速度の時間分解能を持つ気体センサの開発を行いました
  • 従来利用されている気体センサは「化学」反応を利用して気体濃度を計測するので最高速度で200 msec, 特に低濃度(ppmレベル)時は数十秒の計測時間がかかります。
  • 我々の開発したセンサは超音波と気体分子の振動状態を「物理的に」計測することで、ppmレベル、400 kHzという速度で濃度分析を行えます。

 

応用領域

  • 呼気センサとして利用すれば、従来の呼気センサでは計測不可能な時間領域の情報を捉えることができます

  • Tempが従来の温度センサを利用した呼気計測の波形です。滑らかな変化しかしていないことがわかります。CO2を利用したセンサも、時定数としては同程度です。
  • Ultrasonicが提案センサの波形です。最初に、CO2が含まれない空気(水蒸気のため、軽い気体=電圧が下がる)が吐き出され、その後空気より思いCO2が吐き出されていることがリアルタイムにわかります。

 

スマート画像領域自動分解フィルタ

新しい画像イメージのセグメンテーション手法を作り出しました

  • 画像処理の世界で一番難易度が高いとされる処理が「セグメンテーション」です。
  • 提案手法は以下の図のように、色で同一と思われる領域を、人間の見た目のように自動的に領域分けします。
  • かつ、面倒な処理は一切なく、約2.5回、画像を上からしたにスキャンするだけで領域わけを行います。

http://linkrandom.blogspot.com/2011/07/japanese-words-for-day-more-produce.html

  • 応用領域は広く、一緒になって研究開発を行ってくれる人を大学で待っております。

 

メンバー紹介

平田 研二

平田 研二教授

Kenji HIRATA, Professor

略歴

九州工業大学 工学部 卒業. 北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 情報システム学専攻 博士前期課程 修了. 北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 情報システム学専攻 博士後期課程 修了. 大阪大学 大学院 工学研究科 助手. 長岡科学技術大学 技学研究院 准教授. Visiting Research Scholar, University of California at Santa Barbara. Academic Research Visitor, University of California at Santa Barbara. 富山大学 大学院 理工学研究部 教授.

学位・資格等

博士 (情報科学)

専門分野

制御工学

システム理論

主な業績

  • 分散型エネルギー需要・供給ネットワークの解析と設計
  • ハイブリッドシステムの入出力ゲイン解析
  • センサーネットワークの起動・停止制御方策
  • 半導体製造プロセス用ロボットの制御系設計
  • 拘束条件を有する制御系の解析・設計

プロフィール

戸田 英樹

戸田 英樹准教授

Hideki TODA, Associate Professor

略歴

筑波大学 第一学群 自然学類 物理学科 卒業. 筑波大学 大学院 工学系研究科 知能機能工学専攻 修了. 筑波大学 大学院 システム情報工学研究科 知能システム工学専攻 博士課程 卒業. 産業技術総合研究所 人間福祉医工学研究部門 マルチモダリティ研究グループ 特別研究員. 富山大学 大学院 理工学研究部 講師. 富山大学 大学院 理工学研究部 准教授.

学位・資格等

博士 (工学)

専門分野

医療ロボティクス
生体制御工学

主な業績

  • 世界最高速 (400 kHz) 最高精度 (ppm-ppb) 気体濃度センサ
  • 足首関節専用拘縮防止ストレッチング装置
  • 2 スキャンラインスマート画像セグメンテーション方式の提案

研究業績

Recent/Selected Publications

論文・発表

  • 価格提示を利用した蓄電拠点の分散制御におけるワインドアップに関する考察, 計測自動制御学会論文集, Vol.54, No.2, 167/174, 2018.
  • Real-time Pricing for LQG Power Networks with Independent Types: A Dynamic Mechanism Design Approach, European Journal of Control, Vol.39, 95/105, 2018.
  • 出力抑制指令への対応を可能とする蓄電池併設型太陽光発電システムにおけるインバータ群の分散制御, システム制御情報学会論文誌, Vol.30, No.11, 439/448, 2017.
  • Decentralized Voltage Regulation for PV Generation Plants using Real-time Pricing Strategy, IEEE Transactions on Industrial Electronics, Vol.64, No.6, 5222/5232, 2017.
  • 実時間価格提示を利用した配電系統電圧の分散制御, 計測自動制御学会論文集, Vol.53, No.2, 144/151, 2017.
  • High-speed gas sensor for chemosensory event-related potentials or magnetic fields,Journal of Neuroscience Methods, Vol. 152, pp.91-96,2005
  • Three-dimensional link dynamics simulator based on N-single-particle movement, Advanced Robotics, Vol. 19, Issue 9, pp.977-993, 2006
  • A multi-link system control strategy based on biological reaching movement, Advanced Robotics, Vol. 20, Issue 6, pp.661-679, 2006
  • 超音波を利用した高速呼吸センサの開発, 生体医工学, Vol.44(4), pp.567-575, 2006
  • Ankle joint pushing mechanism by stabilization of ankle position using a brace structure, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol. 10, No.1, pp.1-11, 2016
  • Experimental Study of Ankle Joint Pushing Mechanism Concerning About the Horizontal Movement of Talus, Journal of Robotics and Mechatronics, Vol. 29, No. 2, pp. 299-305, 2017

著書・編著

  • はじめての制御工学 改訂第 2 版, 講談社, ISBN:978-4065137475, 2018.
  • バイオファブリケーション:3次元生体組織を生産するための製造加工技術、再生医療製品の許認可と組織工学の新しい試み, シーエムシー出版,pp.146-156

その他の業績

patent

  • 特許第 6223619 号 制震装置
  • 実用新案登録第 3211546 号 制震ダンパー及びこれを用いた建物連結具
  • 特開 2017-158335 指標の算出方法
  • 特許第 5777996 号 座標変換処理手段を備えた信号処理装置, 電動機および再生可能エネルギーに用いられる系統連係インバータ
  • 特許第 5652906 号 ロボット制御装置
  • European Patent 2197096, Korean Patent 10-2010-7004799, Chinese Patent ZL 2008 8 0105750.8, Australian Patent 2008305125, 特許第 5291627 号 PWM 信号生成装置, 及びこのPWM 信号生成装置を備えたインバータ装置
  • United States Patent 8,280,532, 特許第 5170687 号 遠隔操作システム
  • 特許第 4823802 号 インバータ装置及びこのインバータ装置の PWM 制御方法
  • 特許第 3784763 号 水平角度測定用の光発生器及びそれを用いた水平角度測定方法並びに墨出方法
  • 特許第 3936242 号 サーボモータ制御用コントローラにおけるゲイン設定法, コントローラの有効性検証法およびロボット制御法

 

  • 特許第4635232号, 気体濃度計測装置および気体濃度計測方法

  • 出願国US, 特許第6823715号, Gas concentration measuring apparatus and method(US特許)

  • 特許第3932365号, 呼吸モニター装置
  • 実用新案3139098号, 臭覚検査キットのシート型ニオイ提示具

  • 特許第4635232号, 超音波気体濃度計測方法の最適化方法

  • 特許第4734670号, 高速ガス漏洩検知器

  • 出願国DE, 特許第DE000010312462A1号, Densitometer based gas concentration measuring apparatus for gas analysis, amplifies triangular transmitting and receiving ultrasonic waves and compares with set threshold values, to detect concentration change
  • 特願2012-153658, 特開2014-14493, 足首関節運動装置

  • 特許第5082108号, ガス成分検出装置
  • 特願2013-234362, 特開2015-095115, 領域分け方法,領域分けプログラム及び画像処理システム

  • 特願2013-170871, 特開2015-041166, 対象物追跡方法及び対象物追跡システム

  • 特願2013-170577, 特開2015-039414, 背筋動作補助装置

  • 特願2014-113095, 特開2015-226609, 改良型足首関節運動装置

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