前川遊君の研究成果がJapanese Journal of Applied Physicsへ掲載されました。
2025.9.17
M2・前川遊君の研究成果が学術論文へ掲載されました。
有機発光ダイオード(OLED)の効率向上に向け、三重項-三重項アップコンバージョン(TTU)の電気励起下での挙動を解明しました。本研究では、エキシプレックスアップコンバージョン型OLEDを用い、ドナー/アクセプター界面近傍におけるTTU材料濃度の影響を系統的に調査。ドナー組成やポリマーブレンドを調整することで三重項拡散を制御できることを示しました。さらに、材料濃度を閾値以下に抑えると三重項励起子が閉じ込められ、TTUが単分子崩壊よりも優勢となる電流密度が低下することを発見しました。これらの成果は、高効率OLED設計に新たな指針を与えるものです。
謝辞 本研究は、北陸銀行若手研究者助成金、加藤科学振興会、科研費(JP24K00921、JP25K07818)の助成を受けて実施されました。
掲載誌:Jpn. J. Appl. Phys.
論文タイトル:"Concentration dependence of triplet-triplet upconversion under electrical excitation"
著者:Yuu Maekawa