センター長の挨拶
本センターは、工学部学生の創造性を育み、工学を学ぶ意欲を高めることを目的として、平成16年に創設されました。前年度には文部科学省「特色GP」に採択され、以来、センター主導の独自教育プログラムを開発し、工学部各学科との協働のもとで確かな成果を積み重ねてきました。さらに平成19年度には「ものづくり技術者育成支援事業」に採択され、実践的な製品開発体験を通じた教育が大きく発展しました。センター建屋の完成後は、大学ロボコン、学生フォーミュラ、科学マジックなど、学生主体のプロジェクト活動を支える拠点としての役割も担っています。
現代社会は、生成AIをはじめとする技術の進展により、探せば答えが瞬時に見つかる情報過多の時代となりました。それに伴い、私たちに求められる能力も変化しています。これは、「覚えることに使っていた能力を、別の課題解決に振り向けられるようになった」と捉えることができるでしょう。便利さが増す一方で、「既にある答え」をなぞるだけでは新たな価値は生まれません。
だからこそ今の学生には、情報を受け取るだけでなく、自ら問いを立て、まだ誰も見たことのない未来を“想像”する力が求められています。創造は想像からしか始まりません。本センターでは、想像と創造を引き出す教育、地域企業との協働、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用した学びを通じて、学生が主体的に挑戦できる環境づくりを進めています。
また、センターで展開される各種プロジェクトでは、先輩たちとグループで協働しながら活動することで、驚くほど工学力と人間力が身につきます。仲間とともに試行錯誤し、失敗を乗り越え、成果をつかみ取る経験は、大学でしか得られない大きな財産です。ぜひプロジェクトに参加して、自分の能力を思いきり開花させてください。
センターの活動は多くの教員の献身的な協力によって支えられており、業務を取りまとめる教員の負担や予算面の制約など、持続的な運営に向けて改善すべき課題も存在します。これらの点については、学部全体としての連携をさらに強化し、より安定的な体制の構築に取り組んでまいります。
ものづくりは、技術を身につけるだけでなく、人の成長を促し、未来を構想する力を育てる営みです。私たちは、学生一人ひとりが自らの可能性を広げ、超未来的な視点で新しい価値を創造できるよう、教育・研究・地域連携の各面から支援を続けてまいります。
工学部附属創造工学センター長
大路 貴久
部門と組織
